千歌と果南の互いを想う気持ち ラブライブサンシャイン2期6話 感想・考察

4話、5話と平和な日常回が続きましたが、今回は真剣な話。いよいよリベンジとなる地区予選・・・、そして廃校問題も目の前に近づき・・・

 

今回の主役は地区予選に向けて難関なパフォーマンスに挑む千歌、そしてかつてそのパフォーマンスで失敗した果南。二人の関係性と、千歌を支えるAqoursのみんなとの関係性についての感想を書きます。

 

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あらすじ

地区予選を控えたAqours。期待はされるものの、突破はかなり難しいと思われる・・・。そんな中、鞠莉とダイヤは自分たちが1年生だった頃に失敗したフォーメーションを提案するが、果南は猛反対。千歌はそれに挑むが、成功までの道のりはかなり過酷で、果南は期限までにできなかったら諦めろと言う。千歌は最後まで成功に導けず、くじけそうになるが、みんなの支えで乗り切り、そして・・・果南たちが乗り越えられなかった壁を突破したのだった・・・!!

 

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 3年生が越えられなかった壁、叶えられなかった夢を叶えてくれた千歌。話はそんな千歌の頑張りと心情を中心に進んでいきます。

 

 

 

失敗した身だからこそ言えた、果南の強い言葉

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今回の劇中の果南は初めから終わりまでわりときつめです。Aqoursに加入してから見せた優しい雰囲気やフレンドリーな雰囲気はどこへやら・・・、1期の加入前を思い出させる、冷たさやきつさを全体を通して感じました。しかし、これにはちゃんとわけがあったのです。彼女は頑なにかつて失敗したフォーメーションを千歌にやらせることを拒んでいました。なぜかというと・・・

 

取り返しのつかないことになって千歌に傷ついてほしくなかったからなのです。

 

 千歌のスクールアイドルにかける熱い想い、学校のことを真剣に考えていること、そして、千歌の性格・・・。果南は全部知っています。自分がかつて失敗し、そこからスクールアイドルをやめ、鞠莉との関係も悪くなった経験を持つ果南。その痛みがあるからこそ、千歌にはそうなってほしくなかったのでしょうし、もし千歌が同じ目に遭ったら、どれほど大きなショックを受けるか、彼女の目には映っていたのだと思います。だからあれほどにまで頑なに拒み、ついには「この日までできなかったら諦めて」という言葉が出たのだと思います。あの厳しい言葉の裏には、幼馴染を想う、どうにかして守りたいという強い愛情があったのだと、僕は思います。

 

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※もう一つの考えとしては、自分が新しい仲間とリベンジできる最後のチャンスを同じ形で壊して、みんなに傷ついてほしくない、といった考えも予測でき、ここの解釈は広めかな、と思います。

 

本人は気付いていない千歌の素晴らしさ

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続いては千歌について思ったこと。千歌はものすごく前向きで、どちらかというと悩むより身体を動かすタイプですが、彼女は自分が「普通」であることに大きなコンプレックスを抱いています。「普通」、言い換えると「自分に取り柄がない」と思っているのです。1期では運動神経抜群の曜と自分を比較している描写もありましたね。

今ではAqoursを結成し、スクールアイドルとして大きく成長した千歌ですが、そのコンプレックスはまだ消えてはいないようです。彼女は今の状態を学校のみんなや、Aqoursのメンバーのおかげで、自分は何もしていないと言っています。

ある意味でそれは普通の感覚です。「今こうしていられるのは誰のおかげだと思う?」って聞かれて「わたし!!」って即答する人はあまりいないでしょう。自分を過度に素晴らしいとアピールするのも、よほどの自惚れ屋でもないとしないですし、他人から引かれるでしょう。人は褒められたり、良いと言われたりしても謙遜する人が多いですし、ポジティブな側面よりもネガティブな側面に目が行きやすいです。なので、千歌の感覚は何もおかしいことはないのです。むしろ、彼女は自分に惚れすぎたりしない、良いところを持っているのです。

ただ、それを裏返すと彼女は自分の素晴らしいところに気付けていなくて、それを大事にできていないところがあるのです。千歌にとって最高に楽しいAqoursとの日々は、全部発起人の千歌のおかげであり、みんな千歌に感謝しているのです。その感謝に対して本人はどう思っているのでしょうか。他人をとても大事にしている千歌ですが、みんなからの感謝を受け止めて、自分のことも大事にしてほしいと思います。なぜなら、こんなにも素晴らしい魅力を秘めているのですから!

 

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千歌が一番思いをぶつけたかった相手はきっと果南

支えてくれているAqoursのメンバー、学校のメンバーに対する思いが強い千歌は、パフォーマンスを成功させるのはみんなのためだと思っていたに違いありません。途中の体育館での練習シーンで彼女は「支えてくれているみんなのために恩返しがしたい」と言って、練習に励んでいます。

 

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しかし、その中でもより「この人のために・・・」の思いが強かった相手は果南だと思います。過去に夢を叶えられず、二年という長い年月苦しんだ果南。千歌は果南のパフォーマンスの拒否、厳しい言葉の意味をわかっていたのだと思います。そして、その後の練習で失敗を続け、とても悔しがる千歌。あの悔しみは「みんなのために何一つできず、成長しない自分への悔しい気持ち」であると同時に、「果南が叶えられなかった夢を叶えさせることができない自分への悔しい気持ち」でもあったと思います。果南が差し出した「諦めて」というリミット。千歌は自分が諦めたくないのではなくて、果南に諦めてほしくなかったのだと思います。期限を与えられたとき、千歌はきっと心が痛んだと思います。そして必死になったんだと思います。全ては果南に予選突破という光景を見せるために・・・。果南が最後に言い放った「ありがとう・・・千歌」というセリフを聞いていると、千歌にはこういう気持ちがあったのかなあと、想像していました。

 

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全体をまとめると、この話は千歌と果南が互いのことを想い合った話なんだと僕は感じています。

 

 

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次回の題名は「残された時間」。いよいよ廃校問題の期限が間近・・・!?この流れだと8話くらいで学校の運命は決まってしまうのでは・・・