成長できたのはお姉ちゃんのおかげ ラブライブサンシャイン 2期9話 感想・考察

前回に引き続き、函館での物語の後編です。

まさか本当にセイントスノーとAqoursがコラボライブをするとは・・・話の展開からそうなることは見えていましたが、このような展開は無印にもサンシャイン1期にもなかったのでとても新鮮で楽しい話でした。

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ツイッターでちらっと呟いてる人を何人か見かけ、僕も思っていたのですが、先日リリースされた挿入歌、MY舞TONIGHTのシングルジャケットが果南、鞠莉、善子、花丸という学年もユニットも統一していない組み合わせ(人気CP二組を組み合わせた百合百合した組み合わせともいう)でちょっと違和感を感じていました。と、同時に告知されていたシングルで1枚だけ値段が通常より高い点にも。何だろうなあと思いながら過ごしていましたが、先週の8話を見て予想がつきました。残りのシングル2枚のジャケットはダイヤ、ルビィ、セイントスノーの二人で1枚、最後に曜、千歌、梨子が来て、1枚だけ高いのはセイントスノーオンリーの2曲がついてくるからなんだろうと。それはまさにその通りで、それどこかセイントスノーのドラマパートと、コラボライブの申し込み券まで付いてるとは・・・そりゃあ値段高くなりますよね・・・。

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話がめちゃくちゃそれましたが、今回は見ていてすごく楽しかったと同時に、すごく感動しました。前回、「お姉ちゃんに歌を届けよう」と理亞に言ったルビィの行く先・・・二人はここからさらに大きく成長します。今回は自分たちの力で行動する二人が主役ですが、ここまでの成長を与えてくれたのは彼女たちの姉です。そのことについて書いていきたいと思います。

 

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あらすじ

聖良との最後のライブで失敗し、悲しみに暮れる理亞。そんな理亞にルビィは「お姉ちゃんに贈る歌を作ろう」と言う。ルビィは花丸と善子と一緒に函館に残り、クリスマスイベントで歌う歌を作り、イベントにエントリーする。理亞はルビィたちと一緒に過ごすうちにだんだんと打ち解け、聖良とセイントスノーとしての最後の思い出を残すことができた。

 

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ルビィの成長

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ルビィは人見知りが強く、つい他人の影に隠れてしまい、よく泣いてしまう子です。しかし、自分でスクールアイドルになりたいという意思表示をし、Aqoursに入り、活動を通す中で彼女は彼女なりに成長してきたと思います。ですが、今回の函館の旅の中で大きな成長を遂げます。なぜなら自分の力で曲作り、イベント参加の誘いをして、自力で審査にも挑んだからです。今までの成長を否定する気は一切ありませんが、今までは花丸に背中を押してもらったり、ダイヤに見守られていたり・・・つまりずっと誰かに支えてもらっていたのです。ですが、今回はルビィが支える側になったのです。理亞を。

 

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そして、誰の力も借りずに、ましてはいつも傍にいたダイヤが近くにいない状態で、審査員の前で話します。大勢の審査員に囲まれて話すことは人見知りが激しいルビィにとってはさぞかしハードルの高い挑戦だったと思います。それを乗り越えたのです。彼女ははっきり喋りました。作中で一番の成長シーンだと思っています(それを見守る親友の善子と花丸にはもらい泣きを食らいました・・・)。

 

(補足)

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妹が大きな壁を乗り越えた頃、姉は心配になりすぎて情緒不安定に・・・。それだけ姉妹の絆が深いことがわかる描写、そしてダイヤをこう見せることで、よりルビィがしっかりしているように感じさせられる描写・・・。この描写にはいろんな意味があるのではないかと思います。

 

理亞の成長

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理亞はもともと口数が少なく、愛想のない子です。ルビィが善子と花丸を連れて来た時にも、自分の口から「大勢でワイワイするのが苦手」と言っています。すなわち、人と関わるのが苦手なのです。しかし、偶然なのか、それはそこに居合わせたAqoursの1年生トリオにも当てはまることです。花丸が方言にコンプレックスを抱き、図書室にこもりがちだった話、善子にいたっては学校にも行けなくなった過去があること・・・この話を聞いた理亞は次第に不愛想な表情から変わっていきます。安心したんです、きっと。もともと友達付き合いのない彼女は、見えている世界が狭く、人と関わることが上手くないのは自分だけと感じ、余計に自分へのコンプレックスが強かったんだと思います。そして、自分が周りと違う、おかしいと思うわけですから、下手なことをしていると周りから嫌なふうに扱われると危機感を抱き、自分を守りたいがために、人にきつく当たってしまいがちな性格になってしまったのでしょう。しかし、このシーンで自分だけじゃない、と思ったんです。

 

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ですから、ルビィ達との出会いはラッキーだったと思います。同じように人と関わることの難しさを経験した人間ですから、理亞が上手く人と関われないことをわかっているでしょうし、それだけに優しく接してくれるので、人と関わることは怖いことじゃないということを知る第一歩を踏み出しやすかったでしょう。初めはルビィ達にも強く当たっていましたが、ルビィ達は強く当たられても攻撃で返しませんでした。8話同様、お互いのお姉ちゃんがどっちが上かで張り合っていましたが、ルビィはそこで一歩引いて「お互い様だね」と言ったことで理亞は張り合うのをやめました。自分のちょっと強く当たりがちな性格を理解してくれる、余裕のある心の広い人に出会えて、彼女の心もどんどん広くなっていったのです。自分を守るために閉ざしていた心が広がったこと、これだけでも理亞は大きな成長を遂げました。

 

これも・・・お姉ちゃんのおかげ

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今回は「お姉ちゃんのために自分たちで曲を作ってイベントに出る」ことが主題なので、当然ダイヤも聖良も一切手助けをしていません。ダイヤに関しては先に内浦に帰ります。今までどんなときにもそばにダイヤがいてくれたルビィ。理亞にいたっては聖良しか信頼できる人がいなかったんだと思います。そんな二人が姉を離れて、一からイベントを作ります。そして姉の力なしで大きく成長しました。しかし、この話は姉の力を一切借りずに成長したというのは少し違うような気もします。僕が思うのは、「姉がいたから成長できた」んだと思います。

 

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それはなぜか。「今まで一緒にいてくれたお姉ちゃんへ、曲を作ってサプライズを届けたい」という思いがルビィを、理亞を駆り立てたからです。その思いがあったから彼女たちを前に踏み出させたのです。そして、強い思いというのは不思議で、不可能を可能に変えることができるのです。面接のシーンでルビィは初め、圧倒されて声が出ませんでした。その時、ダイヤと過ごした時間が回想で流れてきます。きっとあの時、ルビィは「ここで負けてしまったら、いつも支えてくれたお姉ちゃんに、何の恩返しもできない」と思い、それが一番の苦痛だと感じたのです。その思いがあっての成長だったのです。理亞に関しても、聖良に最後の曲を与えたいという強い思いがあったから、ルビィ達に心を開き、その後は学校の同級生にも心を開けたのです。

ダイヤも聖良も、直接的には一切協力しない、ルビィと理亞の自立が描かれた話でしたが、その背景にはダイヤと聖良がいたのです。だからこれも二人が彼女たちを成長させたのです。そして、この話は「今までありがとう、お姉ちゃん」だけでなく、「今、大きく自分が変わることができたのは、お姉ちゃんのおかげなんだよ」という意味も伝わってくるのです。

 

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兄弟姉妹、親子・・・自立して一人でいろいろなことをするようになっても、自立までの過程には必ずその人からのいろいろな助けがあったからできたわけであって、繋がりはいつまでも途絶えることはないんだと、この話を通して一番感じました。

 

 

 

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次回は3年生回っぽい・・・?いよいよ10話でもあり、本格的に「卒業」と向き合う話になりそうですね・・・。嫌だ・・・サンシャイン終わらないで・・・( ;∀;)